シンゲン

シンゲン メイン画像1 (C)JRA

重賞競走

  • '10 オールカマー G2
  • '09 新潟大賞典 G3
  • '09 エプソムC G3

プロフィール

  • 父: ホワイトマズル
  • 母: ニフティハート
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雄
  • 毛色: 黒鹿毛
  • 生年月日:2003年02月20日
  • 母馬所有者: 社台ファーム
  • 生産牧場: 社台ファーム
  • 産地: 北海道千歳市
シンゲン メイン画像2 (C)JAIRS

Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

現役の競走馬の調教を見ながら余生を過ごしています。
現役時に管理していた戸田調教師が会いに来てくださいました。
シンゲンもたいへんうれしそうでした。
近くに来た際はぜひ会いに来てください。

情報提供者:所有者

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2015年11月25日
繋養展示場所
〒300-0504 茨城県稲敷市江戸崎甲1294~19
 
ムラセファーム
TEL
029-892-6882
展示時間
15時00分~17時00分
休日
日曜日
見学休止期間
年末年始
連絡予約
前日まで
見学方法
案内あり
厩舎内への立ち入り
制限有
備考
特記事項
厩舎で見学の場合は、従業員の指示に従ってください。

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 2010年09月26日 オールカマー G2 中山 2200
1 2009年05月09日 新潟大賞典 G3 新潟 2000
1 2009年06月14日 エプソムC G3 東京 1800
3 2009年09月27日 オールカマー G2 中山 2200
5 2009年11月01日 天皇賞(秋) G1 東京 2000
1 2007年02月18日 甲斐駒特別 1000万下 東京 1600
1 2007年11月04日 立冬特別 1000万下 東京 1800
1 2008年10月26日 TV静岡賞 1600万下 東京 1800
1 2009年02月07日 白富士S オープン 東京 2000
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
2005年 中央 1 0 0 0 1 0
2006年 中央 2 1 1 0 0 7,000,000
2007年 中央 6 3 0 0 3 37,658,000
2008年 中央 2 1 0 0 1 18,594,000
2009年 中央 5 3 0 1 1 135,943,000
2010年 中央 3 1 0 0 2 64,714,000
2011年 中央 3 0 0 0 3 0
2012年 中央 1 0 0 0 1 0
2013年 中央 4 0 0 0 4 0
2014年 中央 2 0 0 0 2 0
合計 中央 29 9 1 1 18 263,909,000

Stories コラム

2015年6月 ~シンゲンとの再会~

茨城県稲敷市にあるムラセファームに、シンゲンを訪ねました。


現役時代、数えきれないほどの骨折を繰り返し、その度に不死鳥の如くターフに舞い戻って来たシンゲン。


パドックでは毎回汗をかきながら速歩で周回し、尋常ではない入れ込みを見せるけれど、レースに行くと休み明けでも気持ちで走っていました。


11歳まで現役を続け、引退して約1年になります。

久しぶりに会ったシンゲンは、現役時代よりもさらに風格が増しているかのように見えました。

村瀬一敏場長が無口を手に馬房に入っていくと、攻撃しているのかと勘違いするほど勢いよくジャレてきました。

馬房の扉が開くと、突進するように外に飛び出して行きます。

立派な体は健在で、まるで現役の種雄馬を思わせるかのような迫力です。


いつもの定位置である放牧場に到着すると、周りを睥睨(へいげい)するようにグルグルと歩き回ります。

戦国武将・武田信玄から名前が付けられた通り、こちらが圧倒されるほどの威圧感があります。

「いつもここから若い馬たちの調教を眺めているんですよ。」
と、村瀬場長。

ムラセファームは育成・休養牧場であり、現役やデビュー前の競走馬たちがやって来ます。

シンゲンの放牧場は走路の内側の高台にあり、彼らが朝の調教で走る姿を見下ろしています。


こんな風に高台から睨まれていたら、若馬たちもシャキッと気持ちが引き締まるにちがいありません。

シンゲンはなぜこんなにも威圧感があるのでしょうか。

現役時代に強いオーラを放つ馬というのは確かにいます。

しかし、現役を引退して約1年が過ぎても、ここまで強い威圧感を持ち続ける馬というのは珍しいです。

よくよく観察してみると、ド迫力の体から放たれるオーラだけでなく、顔の表情から放たれるオーラを感じます。

顔のパーツで言うと、大きく発達した顎と頬、そして瞳の色の影響ではないでしょうか。

瞳の色も千差万別ではあるけれど、基本的に黒や茶色といった濃い色をしている馬が多い中で、シンゲンの瞳はかなり薄い茶色で、中にある瞳孔の形がはっきりとわかります。

この瞳でジッと見つめられたら…蛇に睨まれた蛙よろしく圧倒されてしまいます。

さらに、現役時代と変わらない体調の良さもあるのでしょう。

内側から張り出した筋肉、ビカビカに光る毛づや、サラサラのタテガミや尻尾を見ても、12歳とは思えない力が漲っています。

引退後もシンゲンの迫力が変わらないのは、もともと持っている資質と、現在の環境によるところが大きいのでしょう。

つい? ”シンゲン様” と呼びたくなるほどの威厳を持っているけれど、現役時代に管理していた戸田博文調教師が現れると、焼きもち焼きの? ”シンちゃん” に豹変するのだといいます。

「戸田先生が来るとすぐに気づいて、他の馬のところに行くと焼きもちを焼くんですよ。『俺のところに来たんじゃないの?』って、鳴いて鳴いて。」
と笑う村瀬場長。

そう言いながら村瀬場長がシンゲンの顔を撫でると、気持ち良さそうにクビを伸ばしています。

どうやらシンゲンは、俺様と甘えん坊の二面性を持っているようです。

「現役時代からうちに休養に来ていて、その頃から本当に変わらないですね(笑)。
まさか引退後も預かることになるとは思っていなかったんですけど、引退名馬に申請して助成金をもらえるので、本当に有難いです。これからも1頭でも多くの馬に活用して欲しいと思っています。」