ボンネビルレコード
重賞競走
- '07 帝王賞(中央交流) Jpn1
- '08 かしわ記念(中央交流) Jpn1
- '08 日本TV盃(中央交流) Jpn2
プロフィール
- 父: アサティス
- 母: ダイワスタン
- 品種: サラブレッド
- 性別: 雄(セン)
- 毛色: 鹿毛
- 生年月日:2002年03月12日 母馬所有者: 浜本 幸雄
- 生産牧場: 浜本 幸雄
- 産地: 北海道沙流郡門別町
Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?
「加藤ステーブル育成場」(北海道沙流郡日高町富川東3~980~2)から2023年1月16日に「ケイズ豊郷分場」(北海道沙流郡日高町豊郷279~141)に移動したとの連絡がありました。
Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件
- 繋養展示場所
- 〒059-2126 北海道沙流郡日高町豊郷279~141
- ケイズ豊郷分場
- TEL
- 01456-2-0140
- HP・SNS等
- 株式会社 加藤ステーブル
- 展示時間
- 09時00分~17時00分
- 休憩時間
- 12時00分~14時00分
- 休日
- 日曜日
- 見学休止期間
- 01月 ~ 05月
- 繁殖シーズンのため
- 連絡予約
- 3日前まで
- 見学方法
- 案内あり
- 厩舎内への立ち入り
- 不可
- 備考
- 生産牧場でもあり、幼い仔馬もいますので
マナーを守って見学をお願いします。
Pedigree 血統表
Race Record 競走成績
着順 | 日付 | レース名 | 競馬場 | 芝ダ | 距離 |
1 | 2007年06月27日 | 帝王賞(中央交流) Jpn1 | 大井 | ダ | 2000 |
1 | 2008年05月05日 | かしわ記念(中央交流) Jpn1 | 船橋 | ダ | 1600 |
1 | 2008年09月23日 | 日本TV盃(中央交流) Jpn2 | 船橋 | ダ | 1800 |
2 | 2008年06月25日 | 帝王賞(中央交流) Jpn1 | 大井 | ダ | 2000 |
2 | 2008年03月05日 | ダイオライト記念(中央交流) Jpn2 | 船橋 | ダ | 2400 |
3 | 2005年07月13日 | ジャパンDダービー(中央交流) G1 | 大井 | ダ | 2000 |
3 | 2006年11月03日 | JBCクラシック(中央交流) G1 | 川崎 | ダ | 2100 |
3 | 2009年06月24日 | 帝王賞(中央交流) Jpn1 | 大井 | ダ | 2000 |
3 | 2010年06月30日 | 帝王賞(中央交流) Jpn1 | 大井 | ダ | 2000 |
3 | 2009年09月23日 | 日本TV盃(中央交流) Jpn2 | 船橋 | ダ | 1800 |
4 | 2007年05月02日 | かしわ記念(中央交流) Jpn1 | 船橋 | ダ | 1600 |
4 | 2009年05月05日 | かしわ記念(中央交流) Jpn1 | 船橋 | ダ | 1600 |
4 | 2011年06月29日 | 帝王賞(中央交流) Jpn1 | 大井 | ダ | 2000 |
5 | 2006年06月28日 | 帝王賞(中央交流) G1 | 大井 | ダ | 2000 |
5 | 2010年11月03日 | JBCクラシック(中央交流) Jpn1 | 船橋 | ダ | 1800 |
1 | 2005年08月16日 | 黒潮盃 | 大井 | ダ | 1800 |
1 | 2005年10月06日 | 東京記念 | 大井 | ダ | 2400 |
1 | 2006年08月02日 | サンタアニタT | 大井 | ダ | 1600 |
1 | 2007年02月21日 | 金盃 | 大井 | ダ | 2000 |
2 | 2006年06月06日 | 大井記念 | 大井 | ダ | 2600 |
2 | 2006年10月05日 | 東京記念 | 大井 | ダ | 2400 |
2 | 2010年05月19日 | 大井記念 | 大井 | ダ | 2600 |
2 | 2010年07月28日 | サンタアニタT | 大井 | ダ | 1600 |
2 | 2010年12月01日 | 勝島王冠 | 大井 | ダ | 1800 |
3 | 2007年06月09日 | ブリリアントS オープン | 東京 | ダ | 2100 |
3 | 2011年08月03日 | サンタアニタT | 大井 | ダ | 1800 |
年 | 主催者 | レース回数 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 賞金 |
2004年 | 地方 | 3 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4,080,000 |
2005年 | 地方 | 11 | 3 | 1 | 3 | 4 | 76,804,000 |
2006年 | 地方 | 8 | 1 | 2 | 1 | 4 | 59,500,000 |
2007年 | 地方 | 5 | 2 | 0 | 0 | 3 | 109,200,000 |
2007年 | 中央 | 5 | 0 | 0 | 1 | 4 | 8,445,000 |
2008年 | 中央 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
2008年 | 地方 | 6 | 2 | 2 | 0 | 2 | 138,500,000 |
2009年 | 地方 | 6 | 0 | 0 | 2 | 4 | 28,000,000 |
2009年 | 中央 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
2010年 | 地方 | 8 | 0 | 3 | 1 | 4 | 40,250,000 |
2011年 | 地方 | 8 | 0 | 0 | 1 | 7 | 11,664,000 |
2012年 | 地方 | 10 | 0 | 0 | 1 | 9 | 6,280,000 |
合計 | 地方 | 65 | 9 | 10 | 9 | 37 | 474,278,000 |
合計 | 中央 | 9 | 0 | 0 | 1 | 8 | 8,445,000 |
Stories コラム
2023年6月 ~ボンネビルレコードとの再会~
2007年の帝王賞、08年のかしわ記念に勝つなど、長くダート重賞路線で活躍したボンネビルレコードは現役引退後、大井競馬場の誘導馬としてもたくさんの方々に愛されてきましたが、20歳となった昨年6月の帝王賞当日を最後に約9年間に及ぶ誘導馬生活からも引退しました。
現在は、生まれ故郷からほど近い、北海道日高町のケイズ豊郷分場で余生を過ごしています。
ここは競走馬の生産も行っていますが、全長1000メートルの全天候型屋内坂路や、1周1000メートルの屋外トラックコースほかトレッドミルやウォーキングマシンなどを備えた競走馬の育成牧場です。
2007年の京成杯に勝って皐月賞2着サンツェッペリンや、昨年の道営記念を勝ったサンビュートなどは、この牧場の卒業生です。
牧場エントランスからほど近い、広い放牧地にボンネビルレコードがいました。
案内してくれたのは加藤芽衣さん。
大井競馬場で誘導馬騎乗者の経験があり、現在は実家である加藤ステーブルの事務職員として働いているそうですが、ボンネビルレコードとの出会いも大井競馬場だったそうです。
「恥ずかしい話ですが、最初はボンネビルレコードが競走馬としてすごい馬だとは知らなかったのです。
でも、担当として長い時間を一緒に過ごさせてもらいましたし、ボンネビルレコードが誘導馬を引退するタイミングで譲り受けることになりました。
この馬のおかげで、今も大井競馬場の誘導馬厩舎の方々とつながっていられますし、普通の生活をしていたら知り合うことが出来なかっただろうたくさんの方々と交流を持つことができました。感謝しかありません。」
と優しい目を向けています。
現役時代は激しい気性で知られていた本馬。
でも誘導馬時代は
「乗り手の声に耳を傾けてくれる馬」
と加藤さんは表現してくれました。
もう戦わなくても良いという安心感と、自分を世話してくれる人たちの存在が、馬をそうさせたのでしょう。
その言葉ひとつに、人と、馬がしっかりとした信頼関係で結ばれていることがわかります。
「でも、手入れをされるのは、今でもあまり好きではないようです。
くすぐったいのでしょうね。」
とちょっとばかり不満そうに、優しい笑顔を広げます。
現在、21歳となったボンネビルレコードの仕事は、基本的には『放牧』と『運動』です。
ただし、最初は放牧地で何をしてよいのか、戸惑うような仕草を見せていたといいます。
「長い競走馬生活、誘導馬生活の中では放牧という経験がほとんどなかったのだと思います。広い場所に放しても、入口付近でウロウロするばかり。
性格的に頑固な一面もあるので、最初の頃は入口から離れようとはしませんでしたね。
誘導馬厩舎では、常にほかの馬がそばにいる生活でしたので1頭でいることも慣れていませんでした。」
と、そのころの様子を話してくれました。
今は、広い放牧地を自由自在に歩き回って、ときおり芝の感触を楽しむかのように走り出すこともあるそうです。
「育成牧場には、育成馬の健康状態を定期的にチェックしてくれる獣医師の先生がいらっしゃるのですが、その時にボンネビルレコードの健康状態もみてもらっています。
やはり、誘導馬時代に比べると筋力は落ちているので、太りすぎないよう、そして痩せすぎないように食べ物と運動量のバランスをしっかりと診てもらっているんです。」
と、少しだけ申し訳なさそうな顔をします。
そんな加藤さんにとって、ボンネビルレコードの存在とは、という質問を投げかけてみました。
しばらく考えたあと
「家族・・・かもしれません。ペットを飼っているとか、功労馬を管理しているという感覚はありません。」
とポツリ。
「かつてのボンネビルレコードを知る人たちがここを訪れると、幸せそうだねと声をかけてもらいますが、本当のところは馬にしかわかりません。
でも、誘導馬時代に比べると(馬が嫌いな)手入れをする時間は少なくなったので、そこだけは喜んでいると思います。」
と、やや自嘲気味。でも、そんな加藤さんには夢というか目標があります。
「出来ることなら、誘導馬として仕事をしていた時間よりも、少しでも良いから長く生きてほしい。
そのために一生懸命サポートしつつ、馬が幸せに感じて過ごせるように頑張ります。」
と締めくくってくれました。