エイシンデピュティ

エイシンデピュティ メイン画像1 (C)JRA

重賞競走

  • '08 宝塚記念 G1
  • '08 金鯱賞 G2
  • '07 エプソムC G3
  • '08 京都金杯 G3

プロフィール

  • 父: フレンチデピュティ
  • 母: エイシンマッカレン
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雄
  • 毛色: 栗毛
  • 生年月日:2002年04月09日
  • 母馬所有者: 栄進牧場
  • 生産牧場: 栄進牧場
  • 産地: 北海道浦河郡浦河町
エイシンデピュティ メイン画像2 (C)JAIRS

Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2024年4月26日
繋養展示場所
〒057-0036 北海道浦河郡浦河町上絵笛359
 
栄進牧場
TEL
090-5661-3929
展示時間
13時30分~15時30分
休日
土、日曜日
見学休止期間
12月01日 ~ 05月31日
 
繁殖シーズンのため
連絡予約
それ以外
見学方法
希望により案内あり
厩舎内への立ち入り
不可
備考
マナーを守って見学お願いします
同じ繋養場所にいる功労馬

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 2008年06月29日 宝塚記念 G1 阪神 2200
1 2008年05月31日 金鯱賞 G2 中京 2000
1 2007年06月10日 エプソムC G3 東京 1800
1 2008年01月05日 京都金杯 G3 京都 1600
2 2008年04月06日 産経大阪杯 G2 阪神 2000
2 2007年12月08日 鳴尾記念 G3 阪神 1800
1 2006年04月02日 播磨特別 1000万下 阪神 1400
1 2006年11月04日 宝ケ池特別 1000万下 京都 1600
1 2007年03月25日 心斎橋S 1600万下 阪神 1400
1 2007年04月21日 オーストラリアT オープン 京都 1800
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
2005年 中央 5 1 0 1 3 7,800,000
2006年 中央 9 3 1 2 3 57,466,000
2007年 中央 8 3 1 1 3 105,545,000
2008年 中央 5 3 1 0 1 270,234,000
2009年 中央 3 0 0 0 3 0
合計 中央 30 10 3 4 13 441,045,000

Stories コラム

2021年6月 ~エイシンデピュティとの再会~

生き残りをかけた種雄馬の戦いは厳しいものがあります。


2008年の「第49回宝塚記念」を逃げ切ったエイシンデピュティが新ひだか町のレックススタッドで種雄馬生活をスタートさせたのが2010年。


種雄馬同期生にはスクリーンヒーローやパイロ、ヨハネスブルグなどがいる中、初年度こそ56頭の花嫁を迎え入れることができましたが、次の年から徐々にその数を減らし3年後の2012年にはわずか10頭にまで落ち込んでしまいました。


4年目には育成牧場からの良い報告があったのでしょう。
エイシンデピュティのキャリアの中では2番目に多い25頭と配合し、この世代からは2017年中京ペガサスCに勝つグレイトデピュティを送り出しましたが、このときすでにエイシンデピュティはレックススタッドを離れ、生まれ故郷の栄進牧場で種雄馬生活を送っていました。
その後も種雄馬登録は続けていましたが2018年シーズンの種付けはゼロ。
この年の秋に種雄馬登録を抹消されました。


新千歳空港から車で2時間半。
浦河町の栄進牧場を訪ねました。
ベテランの名古屋さんが出迎えてくれます。

「もともとが穏やかな馬です。
今年で19歳になりましたが、太るわけでも、痩せるわけでもない。
性格も若い時から穏やかな馬ですから、今も何も変わっていないように思います。
変わったことといえば、お嫁さんが来なくなったことくらいですかね。
看板をおろしたのだから、仕方ありませんけど。」
と少し悔しそうです。


消長の激しい種雄馬の世界。


しかもディープインパクトに代表されるサンデーサイレンス系全盛の時代でした。
サンデーサイレンス系、とりわけディープインパクトとエイシンデピュティの父フレンチデピュティの相性の良さはよく知られてはいましたが、エイシンデピュティのようにゆっくりと力をつけ、古馬になって大輪の花を咲かせた馬は、生産馬を売却することで生計を立てている生産者が多い日本の生産界では、あまり歓迎されなかったのかもしれません。


「もともと国道からかなり山あいに入るこの場所は、どこかへ行ったついでとか、あるいは札幌や空港への往路、復路の途中にフラリと立ち寄るような場所ではありません。
繁殖牧場ですからシーズン中は見学をお断りしているのですが、今年の場合はコロナのために移動制限がかかっていることもあって、しばらく訪れる方もいらっしゃいませんね。」
と、少し寂しそう。


夏の間は、朝7時くらいから天気を見ながら夕方まで放牧にあてているそうです。
実は、この取材は、撮影のために普段はあまり使わない放牧地に放していただいたので、いつもと勝手が違うとばかりに少し落ち着かない様子でした。

「去勢をしていない雄馬ですから、1頭放牧です。
放牧地では穏やかで、食欲もありますし、病気やケガもありません。
とても扱いやすい馬で、何かエピソードと言われても…。」
と一生懸命にひねり出そうとしてくれますが、苦笑いするばかり。


それでも

「ウチで生まれて、大きなレースに勝ってくれて、そしてまた戻ってきてくれた。
そんな馬は滅多にいません。
幸いなことに現在は健康そのもの。
せっかく戻ってきてくれたのですから、少しでも長く、そして元気に過ごしてほしいと思っています。」
と愛情に包まれて過ごしています。